魚がとられすぎて へっている!? ゆたかな海をまもるには、どうすればいいの?

今日は お天気がよく 風がおだやかな、ぜっこうの つりびより!
ドクピーとコックーが 海で魚つりをしていると、そこへ マリアンヌが やってきました。
「あら、おふたりさん」。えがおで 声をかける マリアンヌ。
「やあ、マリアンヌ。今日は コックーのレストランで ふるまう魚を とらせてもらっているのだー」。元気いっぱいでこたえるドクピー。
「マリアンヌが まもっている海から、魚たちを ありがたくいただいて、おれが おいしくりょうりするぜ~!」。コックーもゴキゲンで 会話に さんかします。
「ありがとう。そうして ひつような分だけ魚をとって おいしく食べてもらうことは、とてもうれしいことよ」。マリアンヌは おだやかにほほえんで そう返しました。

「ただね……」
そう言うと、きゅうにマリアンヌが しんけんな ひょうじょうに なりました。
「せかいでは、今、魚の乱獲(らんかく)が しんこくな もんだいに なっているの。乱獲とは、魚がたまごをうんでふえる数よりもたくさんの魚を とりすぎてしまうこと。そのせいで、海の魚が へってしまっているのよ」
「ええっ、魚が へっている……?」
おどろいて声をあげるドクピー。
「わたしは 魚が だいすきだから、魚やさんに ならんでいる魚を 当たり前のように 買っていたのだ。とられすぎているだなんて、考えたことがなかったのだー!」とつづけます。
「そうよね。けれど、数十年先、数百年先には、魚が食べられなくなってしまうことも 考えられるのよ……」

「なんだって~!」
ドクピーはおどろいて、さらに大きな声を上げました。
「そうならないようにするには、せかい中の国々が 今のじょうきょうを りかいして、海のしげんを まもることが 大事なの。魚をとりすぎてしまわないように“とってよい量(りょう)”をきめて みんなでそのルールをまもったり、いろんな国で きょうりょくし合って 魚がふえるような あんぜんなばしょを 作ったり……。魚が のびのびとそだって ふえつづけるよう、わたしたちが、海を大切にしなければならないのよね」

マリアンヌの話を聞いて、
「なんだか遠いせかいの 話のように かんじてしまうな……」とコックー。しばらく考えこんだあとマリアンヌに、「今のおれたちに できることはあるのか?」と聞きました。
すると、すかさず「あるわ!」とマリアンヌ。
「まずはお店で、じぞくかのうな 魚をえらぶことね。海の生き物やかんきょうにやさしく、みんなできめたルールをまもってとられた魚やようしょくされた魚 には、水産エコラベルがついているの。ラベルがついた魚を買うことで、海のしげんやかんきょうを まもることに こうけんできるのよ」と話します。
「なるほどなのだ! 魚を買うときの えらび方が、みらいの海を まもることに つながるのだな~!」
「教えてくれてありがとうな!」
ドクピーもコックーも、水産エコラベルのことをはじめて知ってうれしそう!
「じゃあドクピー、おれたちは みらいたうんの海でそだった この魚たちで、おいしいりょうりを作るぜ~!」
ひとりでも多くの人が せかいの海の じょうきょうを知り、そして、ゆたかな海を まもれますように……。ドクピーとコックーのようすを見て、あらめて そうねがう、マリアンヌなのでした。